この夏、スロバキアの二トラはいかがですか?
出張でスロバキアへ初めて訪れたのは今から10年前となります。
パリ経由でハンガリーのブタペストまで行き、そこからハンガリー人のビジネスパートナーと車でスロバキアに向かいました。
スロバキアと聞いてもあまりピンとこないですよね。
実際、スロベニアと勘違いする方も多く。
日本の約7分の1の国土となる北海道より小さい東欧の国で、人口はわずか540万人となります。
国土のほとんどが山岳地帯となり、美しい景色と手つかずの自然を堪能することができます。
公用語となるスロバキア語は、主にラテン語、ドイツ語、英語の影響を受けています。
1990年以降から多くの学校で英語を教えるようになったことがきっかけで、若い世代を中心に英語の話者は年々増加しています。
ただ都市部や観光地以外では、英語は全く通じないと考えたほうが無難です。
日本で知られているスロバキアと言えば、ほとんどが首都のブラチスラヴァではないでしょうか。
1536年から1784年まではハンガリー王国の首都でもあった都市で、歴史的な建造物が多く存在します。
特にブラチスラヴァ城は荘厳な佇まいに圧倒されます。
確かにブラチスラヴァもいいですが、東方約70㎞に位置する都市二トラは一生に一度は訪れるべき地です。
二トラの街並みは中世にタイムスリップしたかのような錯覚を起こすほど静かで特別な場所です。
フランスやイタリアなどの観光地化された西欧と決定的に違うのが、人混みでわさわさしていないことです。
分かり易く言えば、観光地が祭り状態になっていないんです。
二トラが王国の中心地となり繁栄していたのが5世紀です。
そして11世紀に建設されたのが旧市街の丘の上にある二トラの象徴とも言われる「二トラ城」となります。
17世紀にかけては、オスマン帝国(現在のトルコ)の侵攻を防ぐために徹底的な要塞化が施されました。
僕は夕刻に歩いて二トラ城に向かいましたが、景色がとても幻想的で海の底のような静寂さが印象的でした。
暫しその当時撮影した写真の何枚かをご覧ください。
二トラ城の入口を入ったところですね。
二トラ城を登ったところです。
二トラには魅力的なカフェやレストランも多く、多岐にわたるスロバキア料理を存分に楽しめます。
中でも極めて有名な料理は「ブリンゾベー・ハルシュキ」です。
いわゆる家庭料理です。
すりおろしたジャガイモを丸めてパスタのように茹でたニョッキがハルシュキです。
そこに、羊ミルクで作った暖かい生チーズを入れ、カリカリに焼いたベーコンを加えれば出来上がりです。
スロバキア人にとってのチーズは、日本人にとっての味噌と同等です。
どこのお店にも様々なチーズが売られていて見るだけでも新鮮です。
特にこの生羊チーズ(ブリンザ)と、ニョッキ(ハルシュキ)の組み合わせは絶妙で癖になる味です。
最初は「まずっ」と思いましたが、不思議なもので何度か食べているうちにまた食べたくなるんですね。
次回はプライベートでゆっくりと二トラに行ければと思っています。
それではまた。
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