小学生にアルマーニの制服?

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「アルマーニ」


今のファッション業界で、最も権威のあるブランドです。


1975年。


モード界の帝王と称されるイタリアのジョルジオ・アルマーニ氏が、41歳のときに創立しました。


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Source of the image: TIME


世界初のニュース雑誌として名高い「タイム」 (Time)の表紙にもなっています。


ちなみにファッション・デザイナーとしては、フランスのクリスチャン・ディオールに続き二人目です。




アンコンジャケット(Unconstructed jacket)




通常スーツなどのジャケットは芯がある伝統的なスタイルが基本ですが、肩パッドなどを入れず、芯の無い柔らかいラインのジャケットのことを総称しています。


今では一般的となったアンコンジャケットですが、当時この劇的な変化は服飾史上最大の革命と言われるほどのインパクトでした。


俗にアンコン革命と言われています。




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さて、そんなアルマーニの制服を導入する小学校が話題になっています。





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中央区立泰明小学校。


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高級ブランドの路面店が立ち並ぶ銀座にある公立小学校です。




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アルマーニのデザインによる制服は、四月に入学する新一年生が対象になるそうです。


なんと一式で八万円を超えるそう。




泰明小学校の和田校長は、導入理由として以下のようなことを語っています。


「視覚から受ける刺激による“ビジュアルアイデンティティー”の育成は不可欠」


全く意味不明ですね。


マーケティングやブランディングで使う用語である、ビジュアルアイデンティティー(VI=Visual Identity)を理解しているのでしょうか?


教科書的な説明になりますが、企業のシンボルマークやロゴタイプといった視覚(ビジュアル)を統一する計画であり、コーポレート・アイデンティティ(Corporate Identity) 計画を推進するための要素です。


残念ながらアルマーニの制服を着てもVIの育成にはつながりません。




「銀座にある学校らしさも生まれるのではないかと考えた」


それならむしろ日本のブランドを採用するべきでは?


確かにアルマーニは素敵ですけどイタリアブランドですから。


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そもそも何が“銀座にある学校らしさ”なのか?


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時代と共に変遷を続ける“銀座”には、昔ながらの繁華街も残っています。


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煌びやかなシーンだけが銀座ではありません。




「“服育”という考えに基づき、装うものからも学びの機会を得てもらいたい」


そもそも着る服から学びの機会を得るためにアルマーニである必要がありません。


服育とは、2004年に大阪の繊維専門商社㈱チクマが提唱し教育関係者に広めた言葉です。


その日の授業内容や気候に相応しい衣服とは何か?


普段着とは違うフォーマルスタイルの衣服の役割や相応しい着こなしって何だろう?


そんなことを議論しながら衣服のマナーなどを学び社会性を養います。


ちなみに㈱チクマに制服をオーダーすれば、安価で適切な制服が作れます。




「アルマーニデザインの標準服が、泰明には合っている」


“泰明らしさ”の定義は誰が決めたのでしょうか?


和田校長の主観でしょうか?


企業なら“らしさ”に定義が必須です。




「あとは保護者の判断でご購入いただければと思います」


今回導入する制服は“標準服”となり、強制ではないそうです。


でも多くの児童が購入せざるを得ない状況は、実質的な“制服”と言えます。


同調が余儀なくされる日本の学校において、


このケースでは制服を購入しない選択肢はありません。


憲法に照らし合わせて“義務教育無償”の観点から解釈すると問題ですね。






このアルマーニ導入のプロセスに問題は無かったのでしょうか?




学校制服の選定には、組織的に多くの意見を聞き、複数のメーカーからの相見積で決定するのが王道です。


和田校長が単独で働きかけ最終決定をしたことで、他者の意見は反映されませんでした。


驚くべきことに、アルマーニ側に具体的な予算や要望などは一切出さなかったそう。


初めて8万円を超える価格が提示されたときにすら、アルマーニ側には値下げ交渉はしていないそうです。




相見積もりもせず、価格交渉も無し。




一般企業なら到底ありえません。


この状況ならメーカーとの癒着があったと疑われても否めませんね。






義務教育なら、ましてや公立なら、


制服がある最大の理由は貧富の差を隠すためです。


それが高価となれば本末転倒です。







忘れてはいけません。

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教育を受ける権利は、国民が国に対して要求できる基本的人権の1つです。





小学生にアルマーニの制服?


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僕はどうも腑に落ちません。













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