格差社会のリアル

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2010年の「PRESIDENT」にて、村上敬さんが上流・下流のライフスタイルについて分析しています。


例えば所有している時計についての調査から。


上流

1.ロレックス

2.セイコー

3.オメガ

下流

1.カシオ

2.セイコー

3.シチズン


セイコーはどちらにもランクインしていますが、価格の幅があるので納得できますね。


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実際あらゆる層に浸透できる時計ブランドってセイコー以外にはそうありません。


この記事の中で、下流よりも上流のほうがマクドナルドや吉野家に行き、ユニクロをよく利用する上流、それほど行かない下流など、とても興味深い結果が示されています。




三浦展さんの著書「下流社会マーケティング」にも同じような傾向がうかがい知れます。


高級腕時計のロレックスやオメガは中流・下流の人も興味を持っていて、100円ショップやユニクロは下流だけでなく中流・上流も利用するそうです。


日本企業は中流に向けてモノを売るのが上手いとされてきましたが、これからは「上、または下を狙って、中も取り込む」ことが、格差社会の新しいマーケティング戦略だと結論づけられています。




このように、バブル崩壊後は、日本のマーケティングを語る上で上流・下流の分析は必須となりつつあります。




日本の「所得格差」




確かに年々所得格差の拡大が進んでいます。


でもアメリカや多くの発展途上国はもっと危機的な状況です。

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アメリカでは所得格差によって、金持ちの家系はずっと金持ちで、貧乏な家系は永遠に貧乏です。

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何故なら教育の機会が平等では無く、周りに成功者がいない状況では、自分が将来どうなるのか想像すらできないからです。

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教育と収入は比例しますが、機会が無ければ教育そのものが何なのか知る由もありません。

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だから格差は階級化され、階級の固定化が定着していきます。




米国には「アメリカンドリーム」があるでしょ?

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そうですね。


皿洗いから始めて億万長者になった人もいますし。


歌やダンスで一躍時の人となる人もいますね。

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ハリウッド映画が好んで扱う「実話を基にしました系」でも数え切れないほどの「アメリカンドリーム」が実現しています。




でも統計的に見て、アメリカでのアメリカンドリームの達成率は天文学的に低い数値となります。


もうリアルにはほとんど無理だと言ったほうがいいかもしれません。


極論を言えば、もしアメリカンドリームを実現したかったら北欧に行けばチャンスも増えるでしょう。


なぜなら所得格差が小さいからです。




さて、所得格差の問題とは似て非なることですが、地域格差もまた不平等な社会構造になっています。


例えば東京と地方との間では、所得やインフラだけではなく、教育や文化にも大きな隔たりがあります。


それはたとえ裕福な家庭であっても、地方では多くの機会が奪われています。




漠然とした言い方ですが、例えば英語を話せる人。


英語を話せる人は、比較的裕福な家系に生まれ、東京などの都市部に多い傾向があります。




周りに英語を話せる人が多ければ、自然と英語を話すことの重要性に気付きます。


子供の頃から欧米などに旅行等で触れる機会があった人は、英語に対してより実践的に向き合うことができます。


でも、英語を話せる人が周りにいなければ、自分が英語を話せるようになれるなんて想像もしないはずです。




圧倒的な想像力の欠如。




所得格差と地域格差を語る上で共通する課題です。




東南アジアの都市部に住む富裕層は、子供に留学をさせるなど積極的に英語を学ばせています。

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その上で、将来どうするかは子供次第ですが、選択肢が多くなることは間違いありません。


東南アジアの中で英語力の低いタイでも、バンコクではグローバル化が進み、医者、弁護士、会計士などの専門職で英語を話せる人材が多数います。

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また、バンコクの優秀なビジネスパーソンは、極めて高い能力を持っています。




タイの田舎は極めて貧困です。

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それは日本の比ではありません。


都市部のように教育や文化に触れる機会は皆無で、僅かな選択肢の中から自分の人生は決定付けられます。




格差を無くすためにはどうすればいいのでしょうか?




フランスの経済学者トマ・ピケティの著作「21世紀の資本」。

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読破するには膨大な時間を要しますが、格差社会に関するデータを誰にでも分かるように紹介しています。


実はピケティですら明確なソリューションは提言できていません。


ただ、ピケティのデータと冷静な分析があれば、より実効性のある有意義な議論が可能です。




答えのヒントはそこにあります。




格差を無くすことを目指すのではなく、行き過ぎた「持てる者」の権利を小さくしていくことが大切です。


そして、適切な富裕層課税は、格差是正に大きな効果が期待できます。


何もしなければ、「持てる者」はより豊かに、「持たざる者」はより貧しくなっていきます。


もちろん僕の意見が全て正しいとは思いませんが、この仮説が議論のきっかけにはなります。


より多くの人が格差社会について知ることに意味があるはずです。







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